アスリートのソーシャルメディア利用は禁止すべきか?

2013年2月25日

●ネット上への発言は公の発言
●現実社会のルールに従えば炎上しない
●飲んだら書くな、書かれるな。

当協会のソーシャルメディアセミナーで、繰り返しお伝えしている内容です。これさえ守れば大きなトラブルに巻き込まれることはないと言っていい程重要な3原則だと思っています。
そんな中、先日ソチ五輪出場を決めた女子アイスホッケーチームがfacebookの利用を禁止するというニュースがでました。FBだけなのかソーシャルメディア全体なのか、決定事項なのか否か、少し曖昧な部分はあるのですが・・

アイホケ娘に異例のFB禁止令!11年なでしこ教訓に(スポニチアネックス)

これに対して、Yahoo意識調査では54%(2013年2月21日13時)が支持する意見。
女子アイスホッケー代表のフェイスブック禁止令、どう思う?

a0002_006924なでしこのtwitter事件を教訓に「飲み会の写真とかが出て騒ぎになっても困る」という理由からのようですが、なでしこの事件は選手の投稿ではなく同席した他人の投稿です。facebookのトラブルで最も多いのは「タグづけ」という他人と写真を共有する機能だと言われています。つまり、選手がfacebookを使用していなくてもソーシャルメディア上に「飲み会の写真が出て騒ぎになる」ことはあり得るということです。

当協会では、ソーシャルメディアセミナーを開催する際、アンケートや打ち合わせなどを通じて過去のトラブルについても聞いています。

アスリートのトラブルには世間の注目が集まる。

この事実は、アスリート自身が自覚しておく必要があります。これは当協会が実施した学生アスリート255人へのアンケートの集計結果の1部ですが、ソーシャルメディアでのトラブルがあると答えたのは資料65%。内容は、「飲酒関連」「自分のアドレスを他人に利用された」などがありました。akinice design社の調査では、大学生のソーシャルメディア上でのトラブル経験者は全体の10%となっており、今回の調査では体育会所属の大学生のトラブルはその半数という結果がでています。

アンケートは無記名ですが、それでも「ある」と答えられなかった選手もいるかもしれませんし、akinice design社の調査対象者が72人と少ないことなどから単純に比較はできません。が、現状でもアスリートは慎重に利用していると考えることもできます。特に、若い皆さんはソーシャルメディアに対する知識も順応力も非常に高いと感じています。禁止するよりも、正しい利用法を学んで競技への理解を高めるほうがスポーツ界にとっても有益なのではないでしょうか?

ソーシャルメディア、というと炎上などのデメリットについ目が行ってしまいますが、上手に利用することでアスリートや競技、スポーツに対する理解や支援の輪を広げることができます。色々な大学体育会でセミナーを開催することが多いのですが、「危機管理」よりも、「有効利用」を希望される監督さんが増えてきています。アスリートが自覚を持って、積極的に情報発信できるよう今後もサポートしていきたいと思います。

あ、新入生を迎えるにあたってソーシャルメディアセミナーを開催したいというお問い合わせが増えてきたので、プログラム作成中です。まずはお問い合わせ下さい!!

NPO法人日本スポーツメディアトレーナー協会 糸川雅子

 

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