インタビューでは、笑わなければならないのか。

2013年9月30日

世界の友達

先日メディア・トレーニングの際、高校生でありながら日本代表に招集される期待のアスリートA選手(17歳・男性)から

インタビューでうまく笑えないのですが、どうすれば笑えますか?

という質問を受けました。

笑いたくなければ笑わなくてもいい

というのがうちの方針です。タレントじゃないんだから笑いたくないのに笑う必要はないのです。

A選手は、「動」か「静」かと言われれば間違いなく「静」のイケメンで、マスコミも放っておかない存在です。応援してくれている人、これから応援してくれる方々に対して仏頂顔で答えるのは本人も望んではいない、でも恥ずかしくて表情を表に出せない・・思春期の男性ならではの悩みなのかなと思うと、その初々しさは笑顔にも代えがたい魅力があります。メディアの向こうを意識せず、ぶっきらぼうに対応することはスポーツやアスリートの価値を損なうことになりますが、彼はそうではないわけです。ただ、日本では日本男児はむやみに笑うなという意識が少なからず残っているように感じますが、国際社会においては誤解を招く恐れがあります。作り笑顔をする必要はないと思いますが、高校生であっても日本を代表する選手という自覚を持って誠実に対応してほしい、それだけです。

年齢的なものもあるだろうし、慣れもあると思いますが、目の前のインタビュアーではなく、その向こうの応援して下さる方々の笑顔を想像できるようになれば自然に笑顔が出てくるだろうし、本当に嬉しいときは無意識に笑顔は出てくるものです。なぜ笑顔で応えたいのか、その笑顔は誰に届けたいのか、そこさえ押さえておけば問題ないでしょう。

NPO法人日本スポーツメディアトレーナー協会 糸川雅子

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