立正大学ラグビー部さんを応援しに、秩父宮ラグビー場に行って来ました。相手は強豪・東海大学。
試合開始直後は、東海大学さんの勢いに圧倒されていて「大差がつくかな・・」と思ったのですが、前半が終わるころには立正ムードになり、後半は立正の粘り強いプレーに手に汗握る展開となりました。結果は52-39と東海に敗れましたが、清々しい気持ちで観戦することができました。
筑波大学大学院の恩師の口癖は「スポーツの歴史を紐とくと・・」で、‘SPORTS’の名前の起源から授業が始まり、スポーツがなぜ誕生したのかどのように発展してきたのかなどスポーツの歴史をじっくりと学びました。その中で、イングランドのラグビー文化についても紐解く機会があり、その背景や精神を知ってより魅力的なスポーツだという思いが強まりました。ラグビーのノーサイドの精神やジェントルマンシップは、後からついてきたものではなく、パブリックスクールでプレーされていた1800年代から延々と引き継がれてきたものです。ラグビーは頻繁に細かいルールが変わりますが、その精神だけは絶対に変えてはいけないものだと思います。
試合後、私の隣に座っていたベテランラグビーファンの方は、整列し挨拶する選手に起立して大きな拍手を送っていました。一方で、ノーサイドの瞬間に席を経ち拍手を送らずに会場を後にする観客が意外にも多いことが気になりました。初めてラグビーを見る人だったのかもしれないし、急を要する事情があったのかもしれませんが、何か残念な気持ちになりました。
スポーツは、勝ち負けだけでもないし、フィールドの選手だけで成り立つものではありません。見る側の意識・モラルも含めてスポーツです。2019年のラグビーW杯は日本で開催されますが、世界のラグビーファンの皆さんを迎えるためにもラグビー精神・文化を根付かせていかなくてはいけないと今更ながらに感じました。そのためには、まず選手の皆さんが自分たちの競技について理解し、それをプレーで言葉で伝えていくこと必要で、2019年に向けて当協会ができることもたくさんあるなと思いました。今の大学世代が19年の中心選手になるわけですから、現在担当させていただいているチームがあるということは責任重大だなと。
次の試合で、立正大学ラグビー部さんが1部リーグでの勝利を思う存分味わえるよう祈っています。
NPO法人日本スポーツメディアトレーナー協会 糸川雅子