日本スポーツメディアトレーナー協会は、2014年10月5日で、3周年を迎えることができました。情報発信の必要性を感じ、当協会のメディア・トレーニングを導入いただいた皆様、そして様々な形でご支援いただいた皆様に心から感謝申し上げます。
最近では「メディア・トレーニングって何?」と聞かれることも少なくなり、日本スポーツ界での認知度も向上してきました。ただ、‘うまくマスコミをあしらう方法’‘正解(定型文)を教え込む’と言った誤った認識や、発声などアナウンス研修とごちゃまぜになって広まっているという現実もあります。
どんなプログラムが良いのか、ニーズはどこにあるのか、どういう形で普及し定着させていくのか
この1年は、スポーツ関係者の皆さんに対するアンケート調査を行ったり、企業向けメディア・トレーニングを受講した人/提供していた人に話を聞いたり、ビジネスコンサルティングをうけたり、春には本場アメリカでの調査も行いました。
現在、日本スポーツ界では、大勢に対して短時間で、新人研修や大きな大会前に単発で行われるというのが一般的です。もちろん、アスリートとしてメディアの前に立つ必要性を理解し、メディア対応の基本を理解できる重要な機会です。メディア・トレーニングを多くのアスリートに知ってもらう場でもあります。ただ、あくまでそれは「メディア対応セミナー」で、「メディア・トレーニング」には至っていません。
目の前にいるマスコミの人達と、どう接するかということも重要ですが、それ以上に大事なことはメディアの向こう側にいる人達との関わりです。アスリートが自分や競技の事をもっと広く伝えたい、そのためにはどうすればいいんだという自発的なニーズに答える形で当協会が存在している姿を思い描いて3年前スタートしました。チームや、協会に言われたから受講するという事ではなく、アスリート自身がその必要を感じ、メディアを通じてスポーツの外の世界とつながっていこうとする、そのために必要なスキルをサポートするのが当協会の役割です。
まだまだ、道半ばです。その中で、少人数制で複数回を年間を通じて導入していただく機会を得て、アスリートの皆さんが段階的に成長することの可能性を実感できていることもこの1年の成果です。
2020年東京オリンピック・パラリンピックまで6年。
スポーツ・アスリートが、スポーツの「外の世界」を意識し、メディアを通じ積極的にコミュニケーションをとることができるようサポートする新たな3年を今日から歩んで行きたいと思います。今、その未来に1歩でも近づけるよう準備を行っているところです。
日本スポーツメディアトレーナー協会は、スポーツ界はもちろんスポーツ界以外の皆さんからのご理解・ご支援の下になりたっています。設立3年といっても、しばらくは存在しているだけの時期もありましたので、まだまだスタート地点です。今後もお力添えいただきますようよろしくお願い致します。
2014年10月5日
NPO法人日本スポーツメディアトレーナー協会
理事長 糸川雅子