スポーツ界でメディア・トレーニングは、キャリア支援プログラムの一環として導入されています。今回は、オーストラリア、フランス、日本のキャリア支援プログラムを紹介しています。
本来、メディア・トレーニングはPR(パブリックリレーションズ)のためのものですが、それがなぜキャリア支援になるのか?
「メディア」という言葉が強いインパクトを持つため、「マスコミを撃退するためのスキル」という印象を持つ方もいるのですが、メディア・トレーニングは「メディアという第3者を介して行うコミュニケーション・スキル」です。また、あるアスリートは『若いうちから人前で話す、大人と話すという機会が多いのはトップアスリートの財産で、引退後の武器になる」と話しています。
実際のところ、当協会にご依頼いただくチームの場合、「メディア露出を増やす」ということ以上に「アスリート・社会人として自覚・責任のある受け答えができるようになる」ことに重きを置いていることがほとんどです。
キャリア支援プログラムには、マナー研修やキャリア・カウンセリングなど様々なプログラムがありますが、その中で、メディア・トレーニングの役割と、メディアでの発言がキャリアにどういう影響をあたえるのかについて書きました。
また、連載『川崎フロンターレ 育成術』では長橋康弘コーチ(U-18)が“伝え方”以上に大事な“伝わり方”について言及されていて私自身も大変勉強になりました。必読です。
NPO法人日本スポーツメディアトレーナー協会 糸川雅子